校長先生のお話

いろいろな形や見方

いろいろな形や見方

 10月になり、この学年も半分が終わったことになります。今日からは、冬のブレザーになりました。季節も秋本番といったところでしょうか。
 そんなふうに秋らしくなったのですが、木々の葉も色づき、美しく見えてきます。校庭の桜の木では、葉っぱが黄色や赤色に変わってきて、落ち葉になり始めています。また、秋の星や月も美しいと言われています。

 ところで、皆さんは、まん丸の月をじっくりと見たことがありますか。じっくりと見ていると、月は全部白いわけではなく、黒っぽいところもあって、それが何かの形に見えてきます。日本では、「月にはウサギがいる」とか「うさぎが餅つきをしている」とか言われてきました。他の国では、「かに」の形に見えたり、「ライオン」の形に見えたり、「女の人の横顔」に見えるらしいのです。国によって、いろいろな見方があって、おもしろいですね。
 また、月は、毎日同じ形に見えるわけではありません。日によっては、三日月や半月、満月になります。その他にも、形によっては、新月や十六夜月などが言われます。中でも、月の中でも最も美しいと言われているのが「中秋の名月」です。今年は、10月1日でした。皆さんの中にも、ススキをかざったり、月見団子を食べたりして、お月見をした人がいたのではないでしょうか。
 大きい学年の人は知っていると思いますが、月そのものが形を変えるのではなく、光の当たり方によって、違う形に見えるのです。
 でも、よく考えてみると、月のように形の見え方が違って見えるのは、私たちの周りにも同じようなことがあるように思います。皆さんの周りにいる友達です。いつもよく見ているので、よく知っているつもりになっていますが、ふとしたことで、知らなかった、気付いていなかった「良いところ」「すばらしいところ」に気付くことがあるように思います。
 とかく、「この人はこんな人」と決めつけていることはないでしょうか。見方を変えていくと、違った良さやすばらしさを発見できるかもしれません。
 せっかく友達になっているのですから、友達の良さやすばらしさをたくさん見つけていくといいなあと思います。そうすると、もっともっと仲よくなることでしょう。もっともっと楽しい学校生活ができることでしよう。