校長先生のお話

「ありがとう」の言葉

「ありがとう」の言葉

 季節は、すっかり秋から冬へと変っています。朝や夕方、気温が下がっています。皆さんの登校の様子をみると、それが分かります。

 さて、ありがとうという言葉についてお話します。あるお店にご飯を食べに行った時のことです。こんな会話が聞こえてきました。
 お店の人「いつも、ありがとうございます。」
 お客「ごちそうさまでした。ありがとうございます。美味しかったです。」
 お店の人も、お客さんも、どちらにも「ありがとうございます。」の言葉がありました。料理の代金を払っているのですから、お店の人が「ありがとうございました。」と言うのは、普通のことだと思いますが、代金を払っているお客さんも、「ありがとうございます。」と言うのは少し不思議かもしれません。
 こんなニュースを見たことがあります。災害が発生して、お家が泥だらけになり、その片付けにボランティアの人が来て後片付けをして帰る時、片付けをしてもらった人が「ありがとうございます。」と言っているのですが、ボランティアをしてあげた人も「ありがとうございます。」と言っていました。ボランティアの人は、「ありがとうございます。」の後に、こんな言葉が続けられていました。それは、「ボランティアをさせてもらって、皆さんが災害に負けずがんばっておられる姿を見せてもらい、逆に、私たちも元気をもらいました。明日も、自分もがんばろうという気持ちになることができました。少しでも自分が皆さんのお役になれたこともとてもうれしかったです。」と聞いて、私は本当に素晴らしいことだなと思いました。
 お店の人も、片付けをしてもらった人も、「ありがとうございます。」の言葉で、きっと明日もがんばろうという気持ちになれたと思います。お互いが、何かを与えてもらったという気持ちがあるから、自然に「ありがとうございます。」が出たのでしょう。私たちの学校も、お互いにこんな風な気持ちになって、お互いの気持ちが通じ合える学校になるといいなと思いました。