1年生 生活科「なかよくなろうね ちいさなともだち②」
2023年9月26日
前授業の流れから、みんなで協力して生き物のお世話を続ける子どもたち。さて、子どもたちはどのような気持ちでお世話をしているのでしょう。お世話をする前に班で話し合い、書いていたものを紹介します。みんなの生き物を大切にしようと思う気持ちが表れています。
子どもたちはお世話をし始めてから、気付いたことを発見カードに書いてみんなに知らせました。
テントウムシのてんちゃん・・・
お世話している生き物のご飯は、生き物が住んでいたところにあるはずと、自分たちで見つけることにしていました。テントウムシを育てている班の一人の発見カードに「てんちゃんがおなかをすかせています。」と書いていました。書いた子の班はテントウムシにアブラムシを取ってきてあげられず、どうしたらいいか悩んでいました。3日も食べていないテントウムシ。本を調べ、“リンゴを食べる”と書いてあるのを見つけたその子が、放課後「先生、リンゴが欲しいです!」と訴えてきました。
次の日、リンゴを用意し、その子に渡しました。リンゴをもらった班の子たちは半信半疑でリンゴを食べてくれるか見守ります。さて、リンゴをもらったてんちゃんは・・・。あげるとすぐにリンゴに向かい、むしゃむしゃと食べました。てんちゃんのお世話をしている班のみんなは「わぁ~。食べてる!食べてる!」と食べている様子に感動し、一安心していました。
お水をきれいにしてあげた班の子たちは「カエルのあまちゃん、お水がきれいになって喜んでる!」と嬉しそうに話していたり、あげたご飯を食べている様子を見た班の子たちは、「おいしい!って言ってるよ。」と虫かごに顔を寄せ合って見ていたり。みんなお世話している生き物の言っていることが分かるようでした。そこで、観察しながら撮った写真を見て、何と言っているのかを考え、班ごとに発表することにしました。同じ写真でも、生き物が言っている言葉は見る子によって違っていたり、同じだったり。
お世話してきた生き物を休み中、どうするのかを話し合いました。「ずっと飼う!」「お休み中学校に置いていたら、クーラーかけてないから熱中症になるよ!」「ご飯がもらえないから死んじゃうよ。」「狭くてかわいそうだから元の場所に帰してあげよう。」「連れて帰る。」などいろいろな意見が出ました。「せっかく友達になったのに、さよならするのは悲しい。」と泣き出してしまう子も・・・。
そこで、『ぼく、だんごむし』という本(ぼくを飼って好きになってほしい。でも、冬は仲間たちと一緒に過ごしたいから秋の終わりには見つけたところに帰してほしい、という内容)を読みました。その後、子どもたちが話し合い、ほとんどの生き物は“元の場所に帰そう!”ということとなりました。しかし、もう少し一緒にいたい生き物は、その日ではなく土曜日までお世話して“さよなら”をすることにしました。また、家に連れて帰ってもう少しお世話をしてから“さよなら”をしたいという子もいました。“さよなら”をしてから数日して、どうしているかお手紙を書きました。手紙には、ご飯を食べているか心配する気持ちや、会いたい、また、遊びに来てほしいなどの思いが書かれていました。「リンゴが欲しいです。」と言ってきた子のお手紙には、「りんごをたのんだのは、ぼくだ!」と書いていました。
そんなある日…。授業中に机の横に掛けていた手提げにバッタが!みんな大騒ぎ!「ショウリョウバッタの“しょうちゃん”だ!」「脱皮して少し大きくなった!」など勉強そっちのけでみんなが集まりました。それからというもの、ベランダから自分がお世話した生き物がいないか見ています。
子どもたちは、この学習で今まで以上に生き物に親しみをもち、命の大切さを学んだようです。おーくん、かえちゃん、あまちゃん、こっちゃん、てんちゃん…、どうしているのかな?また、遊びに来てね。