校長先生のお話

動物と人間の違い

動物と人間の違い

 6月になりました。すっかり夏服に衣替えして,季節の変わりがよく分かります。昨日・今日は雨が降り,少し肌寒い感じもします。でも,これからますます暑くなったり,むしむしとしたりします。気温差での風邪やコロナ対策をしながらも,熱中症にも気を付けていきましょう。

 さて,私は,犬を飼っています。毎年,この時期に狂犬病の予防接種に動物病院に連れて行っています。その時に,獣医さんとお話していて,印象に残っていることがありました。それは,動物は,病気になったり,けがをしたりすると,隠そうとするのだそうです。私たち人間は,そんなことはありません。すぐに家の人や先生に言いますよね。どうして動物は隠すのかとお尋ねすると,動物が病気やけがをして,自分が弱っていると相手に知られてしまうと,相手に襲われたり,食べられたりするので,本能的に弱っていることを隠そうとするのだそうです。だから,動物の病気を見つけるのは,とても苦労するのだそうです。

 私たち人間は,病気になったり,けがをしたりして困っている人に対して,襲ったり,いじめたりしますか。そんなことはありません。体が弱っているお年寄りのことをいたわりますし,だれかが病気やけがをしたら,何とか手助けできないかと考えます。学校で,誰かが体調をくずしたり,けがをしたりした時,保健室に連れて行ってあげたり,先生に言いに行ったりします。だから,具合が悪い人も隠そうとしません。みんな親切にしてくれます。先週,お話を聞いていて,けがをしてカバンを持てない人がいたら,自分からお手伝いしている人がたくさんいるということだそうです。本当にすばらしいことです。

 人間は,みんな思いやりの気持ちをもっています。ここがとても大切なことだと思います。互いに支えあい・助け合うことができるのです。私たちの学校でも,このことを実行していきましょう。