校長先生のお話

大相撲の「発気用意」

大相撲の「発気用意」

 寒い日が続いています。こんなに寒い日が続いているのに、裸で汗を出して仕事をしている人がいます。もう分かった人もいることでしょう。大相撲です。昨日の日曜日が、初場所の千秋楽でした。私は、年6回の大相撲を楽しみにして、見ています。今場所も、ずいぶんおもしろかったと思います。
 皆さんも、相撲をテレビで見たことがあるのではないでしょうか。高学年の人は覚えているでしょうか。何年も前に、文理大学の体育館で、田子の浦部屋の合宿があり、その練習の様子を全校あげて見に行きました。とっても厳しい練習でした。
 そんな大相撲ですが、行司さんが「発気用意」と言っているのを見たことがあるでしょうか。漢字で書くと、こんなふうに書きます。
少し難しい言葉ですが、 不発気 不生力 『気を発せざれば、力生ぜず』、不用意 不成技 『意を用いざれば、技成らず』と言う言葉から出てきたと言われています。分かりやすく言い換えれば、「もしもし、相撲とりのおふたりさん、気力を出さなければ、力も生まれませんよ。創意工夫をしなければ、技も掛かりませんよ。気力を出して、もう少し考えて相撲を取りなさいよ。」と言うことかと思います。
 力を出すためには、気持ちをしっかり持って集中しなくてはいけないよ。いろいろな技もしっかり自分で考えて工夫しないといけないよ。と言い直すと、皆さんにもあてはまるのではないでしょうか。
 行司さんの言葉は、長い歴史の中で出来上がった言葉です。深い意味があるものだなと思いました。みなさんも、当たり前ですませるのではなく、どうしてだろうかと調べてみると、いろんなことが分かるのではないかと思います。