校長先生のお話

雨の大切さから

雨の大切さから

 先週の朝会で、いよいよ夏になってきますとお話ししました。その通りで、本当に夏らしくなってきています。暑さもしだいにきびしくなっています。でも本格的な夏の暑さは、梅雨があけて、夏の厳しい日差しが降り注いでくるようになってからです。体調には充分に気を付けてください。
 さて、その梅雨についてです。今、まさに梅雨時です。今年は、梅雨に入るのが、いつもより早かったようです。梅雨の終わりはどうでしょうか。
 この梅雨時には、雨が降り続くことが多くなります。実際、よく降ります。皆さんの中には、外で遊ぶことができず、「いやだな。雨なんかなかったらいいのに」と思っている人がいないでしょうか。
 でも、「もしも、雨がぜんぜん降らなかったら、どうなるでしょうか」と考えてみてください。
  まず、草や木が枯れてしまうかもしれません。田んぼのお米も、畑の野菜もできなくかもしれません。川の水がへったり、池の水がなくなるかもしれません。川や池で生きている動物たちも困ったことになるかもしれません。
 私たち人間もずいぶんと困ることになるでしょう。いろいろな物をつくる工場もたくさんの水を使いますから、たくさん物が作れなくなるかもしれません。
 私たちの生活も変わるかもしれません。お風呂やトイレ、料理に使う水を節約しなくてはならないかもしれません。水道から水がどんどん出てくることができなくなるかもしれません。
 こんなふうに、雨が降らないでいると、水が少なくなってしまい、自然でも、私たちの生活でも困ることがたくさん出てきます。
 実際に、数年前、梅雨時に殆ど雨が降らなくて、夏になって水が足らなくなり、水をたくさん使うプールが禁止になったり、工場での生産が止められたり、田畑の作物があまり実らなくなり、野菜の値段がずいぶんと高くなったりしたことがありました。
 やはり、雨が降らなくてはならない時には雨が降らないといけないのです。
 このように、ふだん当たり前のように思っていることでも、もしもと考えて、これがなくなってしまったら、どうなるのかなと考えていくだけでも、私たちの生活で使っていることやものが、いかに大切かと言うことが分かるように思います。ここから感謝の気持ちにもつながると思います。
 実は、このことは、新型コロナウイルス感染症でも同じです、新型コロナウイルス感染症予防のために、これまで当たり前のようにしてきたことでも、制約されています。そんなことが決して当たり前ではなかったことが、私たちも分かりました。そんなことも心にとめておくといいですね。